俺が問題を解き続けても、会社は強くならない
会社で問題が起きると、自分で見た方が早いことが結構あります。
原因を調べて、何が抜けているか見つけて、方針を決める。自分でやればその日のうちに進むこともあります。
これ、短期的には正しいです。でも続けると、俺が強くなるだけじゃんとなります。
社長が解くと、その場はきれいに片付く
自分は昔から問題を見つけて原因を掘るのが好きです。営業でも開発でも経営でも、何か止まると「なんで?」を繰り返して構造を見ようとします。
だからトラブル対応との相性はかなりいいと思います。問題が起きたら自分が入る。直る。次へ進む。
ただ、その成功体験が危ない。
社員側から見れば「困ったら社長へ持っていけば解決する」と学習できます。自分側も「やっぱり俺がやった方が早い」と学習します。双方、順調に依存しています。
任せることより、取り戻さないことの方が難しかった
自分は仕事を人に任せること自体はできます。問題は、その後に異常が見えたときです。
気づいてしまう。気になる。見たら直せる。じゃあ自分でやる。
この流れを繰り返すと、任せたはずの仕事が少しずつ戻ってきます。最終的に社長の頭の中だけが異常に詳しくなる。会社の筋トレをしていたはずなのに、俺だけパンプアップしてる。
そこで最近は、「今回自分が直すとしても、次回は自分なしで直せる状態にする」をかなり意識しています。
答えを渡すより、判断の仕組みを残したい
問題を解いたら、答えだけを共有するのではなく、なぜそう判断したかを残す。次に見る数字を決める。抜けたら分かる仕組みにする。仕事の完了条件を明文化する。
自分たちで作っているPM on Railsも、かなりこの発想が入っています。作りたいもの、利用場面、作業、確認結果をつなげて、誰か一人の記憶に依存しにくくするための仕組みです。
AIも同じです。自分の代わりに答えを出すだけではなく、会社に残っている判断材料を探して、人が自分で考えられるように使いたい。
自分がいなくても強い会社を作りたい
起業したばかりの会社では、社長が何でもやる時期があります。自分もそうでしたし、今でも重大な問題には入ります。
でも、その状態を完成形にはしたくありません。
自分がいないと判断できない会社は、自分の能力以上には大きくなれません。逆に、自分が経験してきた失敗や判断の仕方を仕組みに移せれば、会社全体が同じ失敗を少しずつ避けられるようになります。
結局、自分が目指したいのは「社長がすごい会社」ではなく、社長の頭の中にあった判断が、組織の能力へ変わっていく会社なんだと思います。