AIの受託開発会社を探すとき、「このシステムを作れる会社」を探しがちです。
でも今は、作るものがかなり決まっているほどAIでも進めやすくなっています。
そうすると、開発会社に高いお金を払う意味はどこにあるのか。
たぶん、作る前の方です。
何を作るべきか。そもそも作る必要があるのか。何の数字を改善するのか。そこから一緒に考えられる会社を使った方が、発注側の得は大きいと思っています。
最初に「何を作るか」を説明しすぎない
発注前に仕様書をきれいに作りすぎると、開発会社が考える余地まで消えることがあります。
もちろん、決まっている条件や制約は伝えるべきです。ただ、まだ決まっていないことまで先に決めてしまうと、相談ではなく見積もり依頼になります。
例えば「問い合わせ対応システムを作りたい」ではなく、「問い合わせ対応に毎月これだけ時間がかかっているので減らしたい」と伝える。
これだけで、相手が考える範囲が変わります。
既存のサービスで済むかもしれない。一部だけAIに任せればいいかもしれない。業務の順番を変えた方が効くかもしれません。
作らないという提案が出る会社は、結構信用できます。
「何の数字を良くしたいか」を渡す
AI開発は、目的が曖昧だと簡単にデモ大会になります。
答えが返る。文章が作れる。資料を読める。なんかすごい。
で、会社の何が良くなったんだ。
ここまで聞かないと、投資として判断できません。
だから発注時には、売上、粗利、作業時間、ミス、問い合わせ対応時間など、変えたい数字をできるだけ一つに絞ります。
良い開発会社なら、その数字から逆算して「どこを変えるのが一番効くか」を考え始めます。
業務そのものを見てもらう
AIを入れる場所は、会議だけでは決めにくいです。
実際の資料、入力画面、作業手順、担当者が迷う場面まで見てもらった方がいい。
現場では「このボタンを押すのが大変」という話より、「この判断のために3つの資料を探している」のようなところに大きな負荷が隠れていることがあります。
ここを見ずにシステムだけ作ると、今の面倒な仕事をそのまま電子化することがあります。
面倒がクラウドに移住しただけです。
だからAI開発会社には、実装だけでなく業務の観察まで頼んだ方がいいと思います。
「成功」を一緒に決めてもらう
AIは、完成したかどうかだけでは品質を判断しにくいです。
例えば問い合わせへの回答なら、正しい回答が何割か、根拠を出せるか、人に引き継ぐべき質問を見分けられるかを見る必要があります。
資料作成なら、作成時間が何分減ったか、修正回数が減ったかを見る方が分かりやすい。
良い会社は、開発前に「何をもって成功としますか?」と聞いてきます。
逆に、完成画面の話しか出ない場合は少し注意した方がいい。
小さく試して、外れたらやめられるようにする
AI開発は、最初から大きく作るより、小さく試してから広げる方が相性がいいです。
理由は単純で、実際のデータを使わないと分からないことが多いからです。
思ったより精度が出ないかもしれない。現場が使わないかもしれない。逆に、想定していなかった業務で大きく効くかもしれません。
だから発注時には、本番まで全部契約するより、途中で続行・修正・中止を判断できる区切りを作ります。
撤退できる契約は弱気ではなく、普通に経営です。
AI受託開発会社に聞くなら、この5つでいい
発注前に確認するなら、私は次の5つでかなり見えると思っています。
- このシステムを作らない方法はありますか?
- この投資で、どの数字を改善するのがよいですか?
- 実際の業務をどこまで見てから設計しますか?
- 何をもって成功・失敗と判断しますか?
- 途中で効果が出なかった場合、どこで止められますか?
技術の名前をたくさん知っているかより、この質問に具体的に答えられるかの方が、発注側には重要です。
「何を作るか」まで一緒に考えさせた方がいい
AI時代は、決まったものを実装するコストが下がっていきます。
だから開発会社へ頼む仕事も、実装だけではもったいない。
何を良くしたいのか。なぜ今うまくいっていないのか。どう解けば一番安いのか。その結果、何を作るのか。
そこまで一緒に考えてもらう。
AI受託開発会社は、コードを書く外注先というより、問題を解くための外部チームとして使った方がいいんじゃないかなと思っています。
生成AI開発の費用感は生成AI開発の費用相場、費用対効果の考え方は生成AI導入の費用対効果で整理しています。
Beekleにご相談ください Beekleでは、AI活用や業務システム開発について、作るものの整理、費用感、進め方まで一緒に確認します。まだ曖昧な段階でも、最初に何を決めればよいかから相談できます。